2010年11月4日木曜日

人口が2割減る

◆膨張国家、中国の怨念 その24


  チベット亡命政府の集計によると、1950~'84年の間に発生した、武装蜂起による犠牲者、中共統治政策に起因する餓死者、獄死や強制収容所での死者、拷問による死者や処刑者、自殺者等の合計が約127万7400人に達したといいます。これは全人口の約2割に当たる膨大な犠牲者数なのです。中共侵略前のチベットは貧しくはありましたが、その歴史において人為的な飢餓を経験したことはなかったのです。

   この数字はノーベル平和賞を受賞した国際的人権団体「アムネスティ・インターナショナル」も認めていて、後に国際司法裁判所が「計画的組織的大虐殺」と称した通りなのです。多くのチベット難民が雪と氷に覆われたヒマラヤ山脈を命をかけて脱出、インドに10万人、ネパールに2万人などが居住、欧米各国やアジアなど多数の国々にも分散居住し、貧しい生活を余儀なくされています。

    またチベット亡命政府によると、チベットの監獄には、今なお数千人以上の「政治犯」が監禁されています。亡命者は今も後を絶たず、ヒマラヤに配置された中共の国境警備兵は越境者を無差別に発砲。逮捕された女性は強姦されるのが通例となっているとのこと。人権も何もあったものではないのです。

    1978年から始まった改革開放政策によって、中国共産党のチベットでの残虐行為は大幅に緩和されました。しかし2000余年かけてチベット人が築き上げたものを根本から徹底的に破壊しつくしてしまいました。6000箇所以上あった寺院は完全に破壊され、部分的被害にとどまったのはわずか8箇所しかなかったのです。改革開放以来、大規模な殺戮はなくなり、表面上は政府に協力する公認宗教を信仰することも可能になりました。破壊された寺院の再建や修復も部分的には進んでいます。

   しかし1989年にはラサでチベット人による大規模なデモが行われ、これに対し中共軍が数百人のチベット人を虐殺しています。そのときのチベット自治区の共産党書記が現在の胡錦濤国家主席なのです。胡錦濤に反省の弁はまったくみられません。中華人民共和国は正真正銘の帝国主義国家なのです。

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