2010年11月11日木曜日

仙谷官房長官は中国の代弁者?

◆膨張国家、中国の怨念 その28

    ウイグルでの中国核実験続きを書きたかったのですが、またまた尖閣諸島問題が急変しました。漁船体当たりのビデオ記録が流出し海上保安官が事情聴取を受けているのです。我々国民はこの海上保安官を政府の牙から守らねばなりません。

 日本の漁業専管区域で、しかも巡視船が見ている前で魚網を巻き上げ漁獲、さらに巡視船に体当たりして損傷を与えた中国船長は無罪で、その様子撮影したビデオを公開した海上保安官が有罪ならば日本政府は誰の政府でしょうーこれが本日、私の言いたいテーマなのです。指揮を執った仙谷官房長官は中国の代弁者なのでしょうか。

   私はこれまで2回にわたって即時、問題テープは公開すべきだ、と申してきました。非公開とする理由がまったく見つからないからです。中国漁船船長送検段階では裁判資料として非公開、という理由も考えられましたが、釈放してしまった以上、その必要性はまったくないのです。ビデオは国民の税金で撮影され、撮影対象は巡視船の公務中の出来事です。秘匿する理由はまったくありません。なぜ隠すのか政府の答弁では意味不明ですし、各マスコミもその理由を明確化できませんでした。

   ところが11月8日付けの毎日新聞によると

尖閣沖問題で、仙石氏は、民間コンサルタントである篠原令氏に中国との橋渡しを依頼した。その結果、細野剛志氏らが中国側の当局者と会談し、「衝突事件のビデオを公開しない」、「仲井真(沖縄県)知事の尖閣諸島視察を中止して貰いたい」との先方の要求に、仙谷官房長官が同意したのだという。

   という事情が判明しました。このニュースソースを探り出した毎日新聞の記者に心から拍手喝采を送ります。記事ではそっけない書き方がしてありますが、要は中国側の要求に仙谷官房長官が事件の不拡大など日本側の要求を出さずに同意してしまったのです。この結果、フリーハンドを得た形となった中国側はレアアース輸出禁止、日中間交流の制限、反日官製デモの拡大など好き放題のことを始めました。

   中国の要求は呑んだのに日本の要求は何ら求めない、こんな外交交渉があるのでしょうか。この間、外務省は交渉の場所からはずされ、結果的には二重外交の形となったのです。二重外交なら相手国は自分の組し易い方と交渉します。二重外交は絶対にしてはならぬ、というのが外交の掟だということを仙谷官房長官は知らなかったのでしょうか。

   なぜ仙谷官房長官が中国側に白紙降参してしまったのか、現時点では不明です。尖閣沖問題は相手の言うなりになれば自然に収まる、と簡単に思ったとしか考えられません。仙谷氏は民主党員です。民主党は「中国は社会主義国家で、戦前の帝国主義国家のように領土拡大は求めない」と信じきっているとしか思えません。 

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