2010年11月9日火曜日

ずさんな核防護索

◆膨張国家、中国の怨念 その27

    ウイグルで中国核実験で19万人が死亡したことは大きなショックのはずですが、なぜか一般にはあまり知られていません。被爆者も実に129万人に達しているのです。この数字がいかに大きなものであるか、アメリカによる広島原爆投下の被爆死は14万人、被爆者の数は不明ですが、サイト「原爆遺構・碑めぐり」によると直接の負傷者は7万9000人、当日広島市には35万人くらいの人がいたとみられ、その後の救援活動などで2次被曝した人も相当あったことから、30万人台の被爆者がいらっしゃった、と私は推定しています。

    広島、長崎での原爆投下が世界的にあれだけ問題になっているのに、それをはるかに上回る被害が出ているのに、国際的に問題になっていないのはなぜでしょう。しかも広島、長崎の場合は戦争での惨事でした。それが平和時でのしかも事前に日時の分かっている実験でこのような大被害が出ているのです。被爆国日本のマスコミはなぜ取り上げないのでしょう。中国が圧力をかけたのでしょうか。

  いろいろ調べているうち、読者から2009年4月30日付けの産経新聞に下記の記事が載っていた、と教えてくれました。ただ日付はあやふやなところがある、とのことです。その記事を紹介します。



  中国が新疆ウイグル自治区で実施した核実験による被害で同自治区のウイグル人ら19万人が急死したほか、急性の放射線障害など甚大な影響を受けた被害者は129万人に達するとの調査結果が札幌医科大学の高田純教授(核防護学)によってまとめられた。高田教授は、中国で1996年までに行われた46回の核爆発の、爆発威力や放射線量、気象データや人口密度などをもとに被害を推定。ガンマ線やベータ線、アルファ線などを放射する、大量の「核の砂」によって、周辺に居住するウイグル人らの急性死亡は19万人と試算した。甚大な健康被害を伴う急性症は129万人のうち、死産や奇形などの胎児への影響が3万5000人以上、白血病が3700人以上、甲状腺がんは1万3000人以上に達するという。また、中国の核実験は、核防護策がずさんで、被災したウイグル人に対する十分な医療的なケアも施されておらず、129万人のうち多くが死亡したとみられる。


  日本のマスコミも無関心でなかった、とほっとしています。それにしても事実関係だけを報道しただけで、解説や抗議行動など関連のニュースがないのはマスコミの暗部を見た感じがしました。しかも広島をはるかに上回る被害が出ているのに原水爆禁止諸団体、被爆者団体、広島、長崎両市、各政党など動きがさっぱりないのはいかがなものでしょう。『中国』という”社会主義国家“におもねているのでしょうか。

@あす水曜日は休刊日です。お休みとさせてください。

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