2010年10月22日金曜日

教師が生徒を殺す

◆膨張国家、中国の怨念 その14

   中国共産党がなぜ儒教を復活させるのか、その最大の理由は「道徳教育の強化と体制維持」にあります。現代中国は官の腐敗と汚職、社会倫理の乱れ、農民暴動の頻発にさいなまれていることは皆様、ご承知の通りです。中央政府役人のみならず、地方政府役人、警察・公安、司法当局、教師、党幹部、公営交通、ありとあらゆる公職に賄賂が横行し、許認可権限を持つ部門は業者と結託して庶民を絞り上げています。

   特に開発担当当局は党、業者とグルになり都市開発を推進、全国土が国有地であることを理由に庶民から無料、あるいは低価格で土地を取り上げ高層ビルを建てたり手抜き高速道を建設し膨大な不当利益を得ています。土地を追い出された庶民は放浪の徒となり社会不安の根本原因になりつつあります。

   また国民を都市戸籍と農村戸籍に分け、農村戸籍の人の都市移住を禁止。職を求めて都会にきた農民を違法を理由に極端に安い賃金で働かせ、場合によっては賃金を踏み倒すなど悪逆非道なことが絶えません。農民が公安に訴えても「訴えた」、ということを理由に逆に農民を逮捕するありさまです。公安は業者から賄賂をもらったり、党に人事異動の権限を握られ、業者と結託した党のいいなりになっているからです。

   この国上げての腐敗の一例をサイト【大紀元】から一部引用します。

              腐敗大国、中国
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2年前に殺害された15歳の息子・廖夢君を最後に目にしたのは、学校に卒業証書を取りに行くところだった。中国広東省仏山市在住の作家・廖祖笙と妻・陳国英さんは、中学生の息子を殺した犯人は誰なのかが分かっている。息子の先生たちだ。息子が殺された原因も分かっている。親である自分たちが、学校側が許可なく勝手に費用を徴収することや、教育当局の腐敗を公に批判したのだ。

 多くの中国人にとっては、社会の腐敗現象は、毎日出会う日常茶飯事の存在。中国国内の腐敗は政府だけではなく、教育現場、商業、農場および工場などあらゆる社会各層に行きわたっている。「ロサンゼルス・タイムズ」紙12月28日付けのマーク・マグニア記者の記事は、中国社会の隅々まで蔓延している腐敗の実態を報道した。

 廖夫婦は、息子が殺害されたのち、死体解剖結果報告を警察側に求めたが拒否された。さらにその後警察当局から絶えず恐喝・嫌がらせをされた。失望した廖夫妻は、息子の死因を自ら調査することにした。夫婦は、証人たちが警察らに恐喝される前に集めた情報から、息子が殺害された晩に、息子のクラスの担当主任、教員2人と保安関係者1人が、息子を襲ったことがわかった。

 廖夫妻によると、学校側が領収書を発行しない3900米ドル(約37万円)に相当する「学校選択費」の徴収に対して、自分たちが公に反対してから学校側は廖一家を敵視し始めたという。これに対して、廖氏はネット上で中国の汚職腐敗や、浪費について批判の文章を相次いで発表した。その後に息子が殺害された。

 一方、廖夢君の死因について、仏山市宣伝部の説明は違った。廖夢君は窃盗したため学校側に捕まえられたが、先生たちを攻撃し、その後自殺を図ったという。しかし、事件発生後、地方政府関係者は廖夫妻に対して、高額の賠償金を条件として息子の死因調査を中止するよう求めた。最初の2万米ドル(約190万円)から、次々と金額を上げ、最終的に提示された金額は廖夫妻にとって数年分の年収の7万米ドル(約700万円)だった。条件は廖夫妻が所持するすべての証拠を処分し、今後は同事件に一切言及しないことであるという。

 廖夫妻はそれを断った。「息子の命でお金を儲けるようなものだ」。


お分かりになりましたでしょうか。学校の先生が生徒を殺すなんて想像がつきますでしょうか。

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