2010年10月4日月曜日

増強続く中国海軍

   護摩法要のため5日間もお休みをいただきまことにありがとうございました。神仏も護摩法要を喜んでくださっていると思います。ありがとうございました。

◆膨張国家、中国の怨念 その4

この5日間で尖閣諸島沖中国漁船衝突問題は大きく変化しました。国際社会の思わぬ反発から中国政府はスパイ容疑で逮捕していたフジタの社員4人のうち3人を釈放しました。フジタ社員の逮捕は時間的経過からみても中国漁船船長逮捕の報復措置としか考えられません。中国が軍事管理区域といっている河北省石家荘市の現地は空軍病院所在地といわれ、逮捕に価するような場所ではないのです。いわば「江戸の敵を長崎で討つ」の類なのです。

  今回の事件で中国側は韓国の竹島占領時と同じく強硬姿勢に出れば日本はへっこむ、という事実を改めて確認しました。次に来るのは中国海軍による尖閣諸島占拠です。強行実施しても日本は竹島の時と同じく自衛艦は出さないだろう、という確信を得たと思います。その背景に海軍勢力は今や中国海軍が海上自衛隊の戦力を上回りつつある、という自信があるからです。

   海上勢力でみますと次のようになります。

              中国      日本
駆逐艦、フリゲート艦   74隻     56隻
潜水艦          70隻     16隻
航空機         620機    200機
陸戦隊       24000人      0人


  どの部門をとっても中国海軍が日本海上自衛隊を上回ります。数年前までは中国海軍は数はともかく技術レベルは低い、といわれていました。しかし最近は052C型駆逐艦、051C型駆逐艦を自国建造するなど近代化が進んでいます。両タイプの駆逐艦は日本のイージス艦に近い性能を持ち、特に対艦性能はあなどれません。潜水艦では日本にない原子力潜水艦を8隻も所有、弾道ミサイル潜水艦もあります。また海兵隊に相当する海軍陸戦隊もあり。尖閣諸島占拠にはこの部隊が進出するだろう、と推測されています。

   錬度もめきめき上達、ソマリア沖の海賊船対策に派遣された中国海軍のミサイル駆逐艦は3ヶ月も無寄港作戦を展開、各国海軍をびっくりさせました。実戦に臨んでもミサイル駆逐艦「武漢」がギリシャの船舶を信号弾によって海賊から守るなど、その操艦能力は高く、情報収集能力も向上していると判断されています。2年後には航空母艦を配備する予定です。

   その一方で海上自衛隊は予算の削減が続き、潜水艦については昭和51年以来、1隻も増強されていません。乗組員も定数を割る艦が多く、実戦になったら果たして戦えるのか、と疑問符を突きつける関係者もいます。

   現代のミサイルによる海戦は「先に撃った方が勝ち」といわれています。政府が艦長にどう指示するかが鍵なのです。艦長に判断を任せるような曖昧な対応では艦長もミサイル発射の命を下しかねます。政府が艦長にこの場合はこう、と具体的指示を出すのが必要なのです。中国政府は思い切った指示を艦長に出すでしょう。それを上回るような具体的指示を出しておくのが政府の役目です。今の民主党政権でそれができるかどうか、ビデオの公開すらできぬ政府に尖閣諸島防衛は無理かもしれません。中国は沖縄に米軍がいるから積極的行動を控えているだけに過ぎないのです。 

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