2010年9月28日火曜日

中国、竹島占拠を徹底研究

◆膨張国家、中国の怨念 その3

尖閣諸島沖で起きた日本の巡視船と中国漁船の衝突事件で、日本は拘留していた中国人船長を突然、釈放しました。これで収まると日本政府はみていたようですが、なんと中国政府は謝罪と賠償を請求して来ました。中国政府は民主党政権は力で押せばどこまでも引っ込む、と見ているのです。この事件をNHKなどは単なる偶発事件として片付けようとしていますが、事件を詳細に検討していきますと明らかに中国の意思が見え隠れしているのです。その部分を明確にしておかないと中国の領土拡張欲求が見えてきません。

まず、事件が起こったのは9月7日、民主党が代表選をやっている真最中でした。代表選は9月1日告示、14日投開票でしたから、代表選で身動きできない時間帯に発生したのです。漁船衝突事件について発生直後、民主党政権は中国に対し、何の積極的な対応ができませんでした。

 中国側は日本側のスキをついて意図的に衝突事件を発生させたのです。前原国土交通大臣が28日の国会答弁で述べたように、誤って中国漁船が衝突したのなら、中国漁船は衝突を避けようとエンジンを逆回転させたり、舵を反対方向に切るなど回避措置をとったはずです。ところが中国漁船はその様子はまったく見られず、意思的に体当たりをしてきました。その様子はビデオに収めてある、と前原大臣は述べていますが、そのビデオを一刻も早く公開すべきなのです。

 ビデオは裁判に備えて保管してある、とNHKは放映していましし、仙石官房長官は「ビデオの公開は困難だ」とし、「早急にハイレベルの話し合いをもった方が良い」と言っているそうです。専門家がビデオに写った中国漁船周辺の波の発生状況をみればエンジンを逆回転させたか、舵を衝突とは反対方向に切ったかが簡単に分かります。

  ビデオをマスコミに公表、実態を国民に見せるべきなのです。法曹界出身者が多い民主党政権は裁判を意識して公表したがらないようですが、肝心の裁判対象となる中国漁船船長を釈放してしまっている現状ではまったく無意味です。

  中国の狙いは民主党代表選という対応困難な時期に事件巻き起こし、意図的の巡視船に漁船を体当たりさせて「尖閣は歴史的、地理的にも中国の領土」と世界に訴えることなのです。そして世界の注目が集まったところで中国軍を尖閣諸島に上陸させそのまま占拠しよう、というのが目的です。

  中国は韓国の竹島占拠を徹底的に分析、研究しています。竹島は日韓両国が領土権を主張している無人島でした。それを韓国は1952年1月18日、李承晩大統領が自国の支配下にあると一方的に宣言し、武力占拠。1954年7月以降は常駐部隊を派遣し、それ以降占拠を続けています。それに先立ち韓国はアメリカに対し竹島は韓国領土である、と認めるよう交渉を繰り返し、世界に韓国領土であると訴えました。さらに周辺海域で日本漁船328隻を拿捕、日本人44人を殺傷し、3929人を抑留しました。現在も韓国の武装警察による占有が続いています。

  これに対し日本政府は保安隊(自衛隊の前身)、自衛隊を現地に派遣することなく韓国の好きにさせました。また漁船保護に自衛艦を派遣することもなく、巡視船にも事実上の発砲禁止を命令して韓国警備艇による日本漁船拿捕を見て見ぬふりをさせたのです。日本の領土問題に対する弱腰振りを中国が見のがすはずがありません。

   <お断り>10月3日(日)に鳥取県米子市の大神山神社で柴燈護摩が焚かれます。その準備と本番とで9月29日(水)から10月3日(日)まで身動きが取れません。この間、「国際派日本人の基礎教養講座」をお休みにさせてください。一方的なお願いでまことに申し訳ありませんが、事情をご理解いただきますよう平身低頭します。

            合掌  清雅坊

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