2010年9月27日月曜日

韓国は中国漁船員を年間5千人拘束

◆ 膨張国家、中国の怨念 その2

  2日間、お休みをいただきありがとうございました。本日は中華思想に関わる解説を続ける予定だったのですが、尖閣諸島をめぐる問題が急変しているため、その日本の弱腰外交ぶりと中国の横暴振りを指摘したいと思います。

  本件の直接のきっかけは中国漁船が日本の漁業専管水域で不法操業し、それを取り締まろうとした巡視船に体当たりして逃走しようとしたしたため、巡視船が中国漁船を拿捕したものです。日本側は中国の抗議に対して一般乗組員をさっさと釈放した挙句、レアアース輸出ストップなど中国側の強硬姿勢に対しあっさり妥協、船長までも釈放してしまいました。ところが中国はそれでも満足せず、輸出ストップを継続するばかりか慰謝料などを要求してくる始末です。
  
  これを他国の場合に当てはめて考えてみましょう。韓国と中国も岩礁帰属権をめぐる問題を抱えています。その韓国は韓国漁業専管水域で不法操業する中国漁船員をなんと年間5000人も拘束しているのです。これに対し中国人魚船員は韓国取締官を海に放り込んで水死させるなど抵抗しており、緊張感が続いています。しかし中国政府は韓国に謝罪や漁船員釈放を経済制裁をもって要求するなどの積極行動はしていません。日本だけが中国の脅しにのってたった1人の船長を解放したばかりか、その後の慰謝料請求まで受ける始末なのです。

  ロシアについて考えてみましょう。日本側は北方領土返還という対ソ要求をしています。ところがロシア側はその北方領土の漁業専管水域を侵したからといってこれまで何十隻もの日本漁船を拿捕、船長だけでなく一般乗組員も拘束して2-8年もの強制労働を課しているのです。おまけに漁船、漁具、水揚げ水産物まで押収しています。これに対し日本側は抗議せず、だまってみているだけです。

  いったい、日本にとって中国とは何なのでしょう。韓国の中国に対する態度、ロシアの日本に対する態度と比べ、あまりにも大きいこの差、民主党政権は主権国家を代表する政権なのでしょうか。このままほっとけば中国人が尖閣諸島に上陸しても追い出すことさえ出来なくなります。そして既成事実を元に竹島のように中国に尖閣諸島を奪われてしまうのです。政府の毅然たる態度を求めます。

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