2010年5月10日月曜日

あなたはネアンデルタール人の子孫!?

 ◆中東で混血
 ここまで原稿を書いたとき、衝撃的なニュースが入ってきました。共同通信系の各新聞が、5月7日、一斉に報じたのです。要旨は

 約3万年前に絶滅した旧人「ネアンデルタール人」のゲノム(全遺伝情報)を骨の化石から解読したところ、現生人類とわずかに混血していたと推定されるとの研究結果をドイツのマックス・プランク進化人類学研究所や米バイオ企業などの国際チームが7日付の米科学誌サイエンスに発表した。
 旧人と現生人類は数10万年前にアフリカで共通の祖先から枝分かれした近縁種で、ある時期、地球上で共存していたとされる。混血の有無は人類学上の論争の1つで、これまでは無かったとする説が有力だった。
 研究チームは、クロアチアの洞窟(どうくつ)で見つかった約4万年前の旧人女性3人の骨粉標本を分析し、ゲノム全体の約60%を解読した。一方でアフリカの南部と西部、フランス、中国、パプアニューギニアの現生人類5人のゲノムも解析。旧人と比較した結果、枝分かれの地であるアフリカの人より、それ以外の現生人類の方が旧人のゲノム配列に似ており、ゲノムの約1~4%が旧人由来と推計された。
 人類学では、共通祖先の一部がアフリカから欧州に渡り旧人に進化、欧州や西アジアで生活する一方、アフリカに残った共通祖先から現生人類が現れ、約7万~8万年前に中東に進出、その後、欧州やアジア、米大陸などに広がったと考えられている。研究チームは、現生人類がアフリカを出て各地に広がる前の中東時代に、旧人と混血したと結論づけた。 (5月7日付 中日新聞)

 かいつまんでいうと旧人と現生人類の共通祖先の一部が先にアフリカから欧州や西アジアに移り、ネアンデルタール人になりました。その後、現生人類がアフリカを出て中東に進出したとき混血したというものです。日本人のご先祖はその中東経由で日本列島に来たわけですから、当然、ネアンデルタール人の血が混じっている、と推定されます。今回の調査ではユーラシア大陸やパプアニュ-ギニアの人は1-4%程度、旧人にゲノムが似ているそうですから、日本人もそれくらいのゲノムが似ているのでしょう。早く日本人のゲノムも調べてほしいものですね。私の遺伝子情報でよっかたら喜んで研究者にさしあげます。そして私のどの部分がネアンデルタール人系なのか知りたいものですね。

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