2010年5月31日月曜日

人口、気候変動で大きく変化

  ◆温暖期で約27万人

 先日、ある宮司さんと話をしていましたら縄文時代の人口は「16万人ぐらい?」とおっしゃていました。まさにその通りなのです。現在の日本の人口は、約1億2000万人ですが、縄文時代の人口は縄文時代前期は約16万人、中期は約27万人、後期は約16万人、晩期は約9万人と推定されています。末期は約7万5000人という学者もいます。遺跡数の変化などで推定されているのです。文明の高度化で人口が増えてきてもいいのになぜこのように変化するのでしょう。

 それは地球の気温と大きく関連があります。縄文前期は氷河期、小氷期の後遺症で寒く、極地では巨大な氷床が存在し、氷の分だけ海は後退していました。いわゆる縄文海退です。北海道や樺太が大陸と地続きだったといわれます。寒さで日本列島が養えた哺乳類数が限られていました。それが中期になると地球が温暖化、極地の氷が溶け、海面が上昇、縄文海進が起こったのです。対馬暖流がオホーツク海まで流れ込み列島の気温が上昇、照葉樹林や落葉樹林が日本を覆いました。暖かい気候から当然、人口がふえました。ところが縄文後期、晩期には再び地球の寒冷化がおこり極地の氷が増大、縄文海退となりました。人口が10万人以下となったのです。

 弥生時代、有史時代になっても小規模ですが温暖化、寒冷化の繰り返しがありました。現在、地球は温暖化しているといわれますが、哺乳類にとっては1面、幸せなことなのです。これについてはいずれ問題提起をします。

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