2010年5月16日日曜日

植物食に移行

 ◆大型動物が絶滅
 狩猟民族に脱皮したブリヤートの人々をさらに襲ったのは氷河期の深刻化です。マンモスなど大型獣は太陽を求めて南下、人々もそれを追って陸地だった間宮地峡、宗谷地峡を越え、約2万年前に北海道に到達しました。日本列島に移ってからは徐々に最寒冷期が過ぎ、温暖化が始まりました。草地と針葉樹林帯だった日本列島は、広葉樹林帯、照葉樹林帯へと変化し、居場所を失ったマンモス、ナウマン象など大型動物は最終的には人間に狩られて絶滅してしまいました。替わりに鹿・タヌキ、イノシシ、ウサギなのど小動物が増えて、大型獣に頼っていた食料の絶対量が減りました。しかし負けてはいません。狩猟道具を鈍重な大型動物をたおす細石刃から、俊敏な小型動物を狩るための鏃(やじり)などに進化させていきました。しかしそんな小動物だけで全ての食料をまかなうには無理があります。やがて縄文人は、ドングリや栗の採取などの植物食生活へと移っていきます。 1万2000年前、動物の毛を混ぜた土で薄手の土器を作り、ドングリを煮て渋みを取ることを覚えたのです。ドングリという比較的簡単に手に入るものを煮炊きすることで本格的な食糧化に成功したのです。

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