2010年5月21日金曜日

世界最古の土器を製作

◆1万6500年前

 縄文時代は1万3000年前から2300年前まで、1万年以上続いています。縄文というと狩猟採集生活というイメージがありますが、実際は栗を栽培したり、交易をするなど、日本独自の縄文文化が花開いていたことがわかっています。その中でもっとも注目されるのが土器文化です。なんと世界最古の土器文化をスタートさせていたのでした。

 1988年、青森県の大平山元遺跡で見つかった文様のない無文土器を暦年較正年代法で年代分析したところ、世界最古の土器という事が分かったのです。 1万6500年前(縄文時代前)のものと言われています。これは、中国や他の国で発見されているものと比較して、群を抜いて古いものです。


 時代的には氷期が終了する前の事であり、大陸側の極東地域には同時期の土器文化の存在が知られ、相互の関係が注目されます。というのもマンモスを追って南下したブリヤート人が、当時、陸続きだった間宮海峡、宗谷海峡を渡って北海道に移動、縄文人となったことは前にお話しました。その民族が土器文化の担い手だったことが強く推察されるのです。当然、日本列島と極東地域は交流があったとみられ、その過程で土器文化のやりとりがあったことがうかがえます。列島が先立ったのか極東が先立ったのか現時点では分かりませんが、発掘がすすめば、さらに古い土器が発見されるかもしれません

 日本人の直接のご先祖が、世界四大文明に先駆け、世界最古の土器をつくり、使っていたとはすごいことですね。ほこりにしなくてはなりません。

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