2010年8月11日水曜日

5基攻撃受ければ国土壊滅

◆韓国、日本原発を狙う巡航ミサイルを配備 その2


  韓国が日本列島全域を射程範囲に収めたミサイルを配備したからといって特に緊急な問題でない、と判断される方々があると思います。単純に考えても地上配備兵力は韓国の方が6倍以上も強力ですし、今さら問題にすることもない、日米安保条約がある以上、安心していられるーと考える人もあるでしょう。

  でもこれはそんな単純なものではないのです。実は地上発射型巡航ミサイル「玄武3C」は首都や自衛隊基地を狙ったものではない、ということです。目標はずばり原子力発電所。これを破壊すればチェルノブイリ原発の例に見られる通り半径200-300キロは人の住めない放射能汚染地域になってしまいます。その範囲に住む人の多くは死亡し、産業は壊滅、死の国土となってしまいます。日本にある55基の原発のうち300-400キロごとに1基ずつ計5基破壊すれば日本は死滅します。誰も住めない国土になってしまうのです。韓国とすれば別に核兵器を開発せずとも玄武3Cを発射すればそれで事は足りるのです。

  日韓関係が竹島問題などで決定的にこじれた場合、韓国としては「では原発を攻撃させていただく」と宣言さえすればそれですべては終わるのです。それほどこの玄武3Cはすごい威力を持つのです。アメリカは日本と安保条約を締結しているのと同じように韓国とは韓米同盟を結んでいます。仮にアメリカが世界数箇所で同時に緊張関係に入った場合、日韓が対立しても中立を維持することは国際関係から見て当然あり得ることなのです。せいぜい仲介役を果たすのが限度でしょう。仲介をしたとしても日韓の軍事バランスは圧倒的に韓国に有利なわけですから、そのバランスにそって仲介案はつくられます。たとえば韓国人が主張している対馬の韓国領化です。

   「弾道ミサイルに比べ巡航ミサイルは低速だから撃墜してしまえばいいじゃないの」という人もいるでしょう。実はそれは日本の自衛隊の力を知らぬ人の世迷言なのです。米軍はイラクで数百発(数千発との報も)の巡航ミサイル「トマホーク」を発射しましたが、撃墜されたのはゼロでした。玄武3Cの実力を説明します。

   まず巡航ミサイルと弾道ミサイルの区別についてお話します。弾道ミサイルはテレビ中継で見られるように弾道(放物線)を描いて高速、高空を飛行します。すこし大きなものでは大気圏外(宇宙)を飛び目標に落下、爆発します。発射すればマッハ(音速)30以上で飛ぶので制御がむずかしく、落下地点の誤差が大きいのでそれをカバーするため核爆弾を搭載するのが一般的です。米露中などが持つ大陸間弾道弾や中距離ミサイルがそれで、北朝鮮の中距離ミサイルも弾道弾です。レーダーに捕捉されやすいのが欠点といえるでしょう。

  それに対し巡航ミサイルは飛行機と同じような翼をもち音速、亜音速の低速で地表、海面上すれすれを飛びます。地形に沿い超低空を飛行するため速度が遅くてもレーダーに捕まりにくく、迎撃しづらいのです。ジェットエンジンで燃料は安価なケロシン。最近はエンジン自体をセラミック化することが多く、誘導技術さえ確立できれば安あがりな量産型ミサイルといえます。地対地、地対艦、艦対艦、艦対地、潜(潜水艦)対地、空対地など種類は豊富で、今回韓国が開発した玄武3Cは地上発射型の地対地です。一部報道によれば韓国中部に配備されたようです。米軍のトマホークとほぼ同性能を有することは前回書きました。

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