2010年8月31日火曜日

空自の能力にも限界

  ◆韓国、日本原発を狙う巡航ミサイルを配備 その17

  戦闘機による原発防護は効果があるのでしょうか。日本は現在、主力戦闘機のF15を約200機運用しています。これ以外に数は減りつつありますが、F2が約90機、F4も約90機あります。いずれも空対空ミサイルを装備でき、巡航ミサイルに十分、対抗できます。また「バルカン」20mm機関砲を搭載、ミサイルを撃ちつくした後は、この機関砲で玄武、天竜ミサイルを迎撃できます。

  問題はその数なのです。いずれの機も空対空、空対艦、爆弾、補助燃料タンクなどを積むことができますが、積載能力に限界があるため何と何をどう組み合わせるかはその時の状況によります。巡航ミサイル対策を優先させ対空ミサイルを4発搭載した場合、撃墜できるのは最大限4発。あとバルカン砲で何発撃墜できるか、です。

  全機出動させても380機。でも護衛艦の記事で述べたとおり、補給、整備、訓練などがあり、非常時は訓練を中止しても同時に発進させられるのは100-200機でしょう(これには各条件が重なりなんともいえません)。1機当たり仮に3発撃墜できるとして150機出撃で450発撃墜。

  これは理想的条件での話で、各戦闘機が巡航ミサイルをキャッチできた場合のみです。何回も申し上げますが、玄武、天竜ミサイルは海面、地表すれすれを飛びます。地球が球形なため各レーダー基地からみて水平線以下はミサイルをキャッチできません。おまけに内陸部に巡航ミサイルが入り込むと谷沿いに飛びますからレーダー波では把握できません。有効距離の短い戦闘機のレーダーでは索敵作業がかなり困難です。またルックダウン・シュートダウン能力といって下方低空の目標を探知・攻撃する能力が低い戦闘機もいまだにあるとみられます。

  これらの問題を解決するのが早期警戒管制機です。1万数千メートルの高空から飛行機としては巨大なレーダーで空中を監視、迎撃を指示する飛行機です。これを日本海、太平洋、対馬海峡に飛ばし、韓国領や太平洋を監視すれば玄武、天竜発射は一目瞭然で、対応を各部隊に指示できます。ところが航空自衛隊が持っているのはわずか4機。主に北朝鮮対策に使われていますから、とても余裕がありません。しかも補給、整備、訓練が必要ですから実質常時使えるのは1機。3方面にはとても使えません。韓国が原子力発電所1個所に向け数百発の玄武、天竜巡航ミサイルを同時、あるいは連続発射したら日本側はこれを完全阻止することはできないのです。1発でも原発に命中すれば半径200-300キロは死の国になりますから、その韓国よりの発射予告通告だけで日本は即時降伏です。

  ではこの危機を防ぐにはどうしたらよいか、それは日本が敵地攻撃能力を持つことなのです。
  

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