2010年6月6日日曜日

カンガルーを食う

 ◆年間300万頭余を射殺

 私は原則、毎日このブログを書いていますが、知り合いの中にはインターネットのできない人もいらっしゃいます。それらの方々へ向け、印刷屋さんでいただいたミスプリントの裏紙を使ってコピーを作り配布しています。そうさせていただいているお一人から「中国や朝鮮の犬食いのことを欧米諸国が非難していることは知っていた。だけど欧米諸国は日本の捕鯨についても攻撃してくる。これも取り上げてほしい」と言って来られました。欧米の非難はマスコミでもよく取り上げられており、ここでは細かいことは書きませんが、アジアからみて欧米側に動物食の不当性がないと言えばとんでもありません。

 実は豪州人はカンガルーを食べているのです。あのつぶらな瞳・長いまつげ、お腹の袋で赤ちゃんを育て、草原をぴょんぴょんはねるあの可愛いカンガルーをです。カンガルーの縫いぐるみを持っている女の子が聞いたら卒倒するでしょう。豪州は、作物や牧草を守るためという理由で年間300万頭余の野生のカンガルーを撃っているのです。その多くがカンガル-狩りを趣味にしている人です。射殺したカンガルーの相当数を食べています。カンガルーは「高蛋白・低脂肪・低コレステロール・高ミネラル」という理由で。日本のマスコミは表立ってこれを攻撃しません。カンガルー食の事実も最近になって少しだけ報道した程度です。正面きって報道しない理由は分かりませんが、メルボルンやシドニーには支局を開設しているマスコミが多いのにもかかわらずです。実体を現地取材すべきなのです。カンガルー食を日本人として許すことができるでしょうか。

 日本政府も弱腰です。豪州は5月末、南極海での日本の調査捕鯨をやめさせるため、オランダ・ハーグの国際司法裁判所に訴えを起こしています。日本政府もカンガルー食の不当性を国際司法裁判所に起こすべきなのです。そうすれば対等に交渉できます。新政権の英断に期待します。

 あらためていいます。捕鯨禁止を言うならば豪州はまずカンガルー食を止めることです。それをしないで他国に鯨を食うな、と言えないはずです。結局、西洋文化は高く東洋文化は低い、との身勝手な発想から日本に捕鯨禁止を要求するのです。日本の捕鯨は数千年の歴史があります。豪州のカンガルー食はたかが200年でしょう。文化、歴史を理由に言いがかりはよしてほしいものです。

 食材というものは、その地域の自然と密着していますから、他の地域と違って当然です。また地域によって食のタブーがあるのも当たり前です。たとえばインドでは牛はたべませんし、イスラム諸国では豚肉は拒否されます。またイスラエルではイカやタコは食べません。

 それぞれの国によって食べてよいもの、悪いものは違うのです。そこで国際会議を開いて食の違いを互いに認めるべきなのです。中国や南北朝鮮が「犬を食う」と宣言すればそれはそれで認めてあげるべきなのです。私は決して犬やカンガルーを食べようとは思いませんが。

 ただ韓国や中国の場合、犬食は厳密には違法性が残るため陰でこそこそ屠殺、解体、料理が行われているのが現状です。当局による十分な衛生管理が行なわれておらず社会問題化している部分もあります。それを完全合法化にすることにより衛生面を確立すれば、れっきとした食文化となるでしょう。食べる食べないは各自の自由です。一刻も早く食文化の違いを認め合う国際会議を開いてもらいたいものですね。

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